この映画は海賊の映画というわけではありませんが

「ゾロ」という名前つながりでご紹介します。

 

南米カルタヘナの港町でディエゴ(アランドロン)とミゲルは10年ぶりに偶然の再会を果たす。

ディエゴはヨーロッパ1とまで謳われる剣の達人、ミゲルは現在の乱れた社会を正したいと言う理想に燃えた貴族だ。

ミゲルはスペイン領ヌオバ・アラゴナの総督だった叔父が急死したため、後釜の新総督としてヌオバ・アラゴナに赴任する道中だった。

ディエゴとミゲルは10年ぶりの再会を喜び、つかの間の食事で旧交をあたため、お互いの理想を語り合った。

ミゲルは汚職が横行しているヨーロッパより、古い誤ったしきたりの無い新大陸でならば自分の理想が実現できると熱く語るのだった。

「植民地の人々を自分が助けてやりたい」

と階級社会の上位にいる者らしからぬ発言をするミゲルにディエゴは一抹の不安を感じ

「現実を見ろ」

と友として苦言を呈すが、ミゲルは聞かない。

2人は言い争いながらもお互いを認めており、最後は再会を誓い合って食事を終えるとお互いの部屋に戻っていった。

だがそのとき、宿屋に賊が現れ2人に襲い掛かってきた。

ミゲルが赴任する予定だったヌオバ・アラゴナを我が物にしようと企むウエルタ大佐の陰謀によるものだ。

剣の達人であるディエゴは自らを襲った賊は難なく退けた。

しかしミゲルの身を案じたディエゴは大急ぎでミゲルの元に向かい賊を蹴散らすが一足遅く、ミゲルは致命傷を負わされてしまった。

ディエゴは

「自分が総督となってミゲルの理想を引き継ぐ」

と死ぬ間際のミゲルと約束する。

こうしてディエゴはミゲルになりすましヌオバ・アラゴナの総督として赴任するが、そこではで好き勝手に振舞うウエルタ大佐とスペイン軍、そして欲に駆られた貴族達が貧しい農民たちを不当に虐げている現状を目にして怒りに震える。

ある日ディエゴは町で、チコという少年が商人のヒツジやニワトリを逃がし、人々が大騒ぎしている間に柵に「Z」の文字を書き残すところを目撃した。

ディエゴはこっそり逃げようとするチコを捕まえると

「キミが書き残したZにはどんな意味が?」

と聞いた。するとチコは

「英雄ゾロの紋章だよ、黒いキツネの化身で不死身なのさ、ゾロが今に動物たちを悪い人間から解放してくれるんだ」

と言ったがディエゴが

「動物だけかい?」

と聞くとチコは

「人間は臆病だし助けるに値しないよ」

と諦め混じりに呟いたのだった。

ヌオバ・アラゴナの町には皆の尊敬を集めるフランシスコ修道士がいた。

彼は、町で人々にスペイン軍による圧政への抵抗を呼びかけ「新しい総督は公明正大な方と聞く、今こそ皆で訴え出ようじゃないか!」と叫んでいた。

そんな事をすればスペイン軍は当然黙ってはいない。フランシスコ修道士はすぐさま捕らえられ町のど真ん中で裁判を受ける。

裁判とは名ばかりで最初から有罪が決まっている茶番だ。

多くの人々はそんな光景を見て心の底では怒っても、それを表に出すことは出来ず黙って見ているしかなかったが、ただひとりオルテンシアという若く美しい娘だけがこの裁判に異議を唱えた。

「お芝居はやめなさいよ!最初から有罪と決まってるくせに!フランシスコ修道士が悪くないことぐらい皆わかってるでしょ!!」

しかしオルテンシアの声は無視され、フランシスコ修道士は鞭打ち20発の刑を言い渡される。

兵士によって柱に縛り付けられた修道士は背中に1発2発と鞭で打ち据えられ・・・・・

そのとき!

「そこまでだ!」

と叫ぶ声と共に、黒装束に黒マント、黒い帽子に黒マスクという騎士が現れ、その場にいた兵隊達をあっという間に叩きのめしてフランシスコ修道士を解放した。

そのマントの騎士は戦いのさなか兵士の一人のズボンに、鞭でササッと「Z」の文字を描いた。

「ゾロだ!」

この様子をずっと見ていたチコも、他の少年達もゾロの出現に大喜び。

町の人々も最初は呆気にとられたが、颯爽としたゾロのあまりに見事な手並みに拍手喝采を送る。

ゾロはその場にいた雑兵たちを逆に脅し、不当な裁判をした判事たちを縛り上げムチ打たせると、いずこへともなく去っていった。

もちろんゾロの正体はミゲルの意思を汲んで新総督に成りすました「ディエゴ」だが、彼はウエルタ大佐を欺くために表面上は無能で臆病な新総督を演じ、ヨーロッパ1とまで謳われる剣の腕は隠しており、陰で正義の剣士「ゾロ」として悪漢どもと戦っていたのだ。

ゾロの出現によってウエルタ大佐にとっては不都合なことが次々に起こる様になり、不可解に思った大佐はやがて新総督を疑い始めるが、

ディエゴのそばには以前ミゲルに仕えていた口は利けないが従順な僕ホアキンと、黒いグレートテン(賢い犬)がいて、いつも彼を手助けしてくれるため正体を隠し通すことが出来ていた。

また修道士の裁判のとき、ただ一人異議を唱えた美しい娘オルテンシアは、ウエルタ大佐が彼女を我が物にしようと陰謀をめぐらせ没落させた貴族の娘だった事が判る。

大佐は彼女に求婚、というより半ば無理やりにものにしようとしていたのだ。

ゾロは「戦う理由がもう一つ出来た」と、彼女をウエルタ大佐の毒牙から守り抜くことも誓った。

はたしてゾロはウエルタ大佐の数々の野望を阻止し

悪政に苦しむヌオバ・アラゴナの人々を救うことは出来るのだろうか・・・・・

↓アランドロンのゾロより「ゾロのテーマ」 上記のフランシスコ修道士を助けるシーンに音楽をのせています

これを観ればなんとなく世界観も伝わるんじゃないかなぁ、とにかくメチャかっこいいラテンミュージックですよ!