モンゴル皇帝フビライ・ハンの元に仕えたベネチア人マルコ・ポーロによって著されました。

マルコが実際に目にしたものだけでなく、旅人達から聞いた話、その土地に伝わる話などによって構成されています。

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マルコ・ポーロの旅路

当時のヨーロッパ人にとって東洋は未知なる世界です。

マルコポーロによって語られる東洋の様々な話は大変興味をそそられるものばかりでした。

しかし、ヨーロッパ人の常識から鑑みて、あまりにも荒唐無稽とも思われる話が多いので万人が信じたわけではなく、

ファンタジーとして楽しんだ人も多かったようです。

<例えばこんな話>

この国には信じられないほど巨大な蛇がいる。

その大きさときたら胴体は樽ほどもあり口は人間など丸のみに出来るほど大きく、

鋭い歯が並んでいる。

その口の近くには小さな脚が生えており、爪は鷹のように鋭く尖っている。

良識ある大人がこのような伝説の怪物を実際に見たかのように話をされても、にわかには信じられず、

多くの人はマルコを「話が大げさ」「ほら吹き野郎」という目で見ていましたし、東方見聞録は「空想の産物」とされていました。

ただ、それでも東方見聞録を「真実の物語」とする風潮も次第に作られていきます。

はじめに地図や海図の製作者たちがそれまでの地図とは比べ物にならないほど正確な地図を東方見聞録の記述に沿って作成し、その正確性を証明して見せました。

また先ほどの怪物の話もホラ話などではなくマルコが実際に見たままに書かれた「ワニ」の事だったのです。

ワニと知って読み返せばその記述が非常に正確な物だと言う事も解ります。

そうなってくると「ではあの話も本当なのか?」とますます興味をひかれ

「東方では何があってもおかしくない」という風潮となり、

神秘の地への憧れはヨーロッパの人々の中でどんどん大きくなっていきます。

そんな中「黄金の国ジパング」という記述もあり次のように描かれていました。

「中国より東に浮かぶ大きな島にジパングという独立国があり、この国では黄金が豊富に取れるので権力者は黄金の宮殿に住んでいる」

ヨーロッパ人の興味はがぜん東に向く事になります。