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ジャマイカ島のポートロイヤル

17世紀カリブ海賊たちの拠点ともいうべき港町がポートロイヤルだ。
ジャマイカ島の南西沿岸部に位置し、国籍としてはイングランド。



当時、新大陸に足掛かりを持たなかったイギリス・オランダ・フランスなどの航海後発国は、カリブ海に浮かぶ島々を拠点に新大陸への進出を試みたが、その象徴的な島がジャマイカだった。

このジャマイカ島は後にタバコ・砂糖の一大生産地となりイングランドに莫大な利益を提供することになるが、
反面、新大陸奴隷貿易の拠点でもあり、ありとあらゆる悪事がこの町に集約してくることにもなる。


当時多くの海賊たちが略奪してきた金品をこのポートロイヤルで消費したため
「世界で最も豊かで最もひどい町」
と言われていた。
飲み屋・賭博場・売春宿などが乱立し、むせ返るほどのラム酒の臭いが人々を堕落させる17世紀の歓楽街。

映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』では始まりの場所として作中に登場し、当時の雰囲気をよく表現している。


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ポートロイヤル


また、この町は別名「新世界のソドム」とも言われている。
旧約聖書の「創世記」において、悪徳の限りを尽くし神の審判を受け滅ぼされた町「ソドム」と同じ運命をたどったからであるが、それはポートロイヤルが1692年6月7日に巨大地震に襲われ、町の3分の2が海に沈んでしまった大震災の事をさしている。

この震災後、商業の中心地はポートロイヤルの近隣農業地だったキングストン(現在のジャマイカ首都)に移された。

悪逆の限りをつくした荒くれ者の海賊たちが跋扈し、そこかしこで暴力が絶えず、略奪品が堂々と流通した商業都市ポートロイヤルは神の裁きによって滅んだのかもしれない・・・・・・



<旧約聖書 ソドムとゴモラ>

ソドムとゴモラは、旧約聖書の『創世記』に登場し、天からの硫黄と火によって滅ぼされたとされる商業都市。
神の裁きによる滅びの象徴でもある。

ソドムとゴモラは共に悪事がはびこり風俗も乱れきった町だったため神は滅ぼすことを決めたが、旧約聖書に登場する預言者アブラハムの甥であるロトがソドムに住んでおり、彼は正しい人だった。

アブラハムは甥でもある正しい人ロトの身を案じ、神に救済を嘆願した。
神は「正しいものが10人いたら滅ぼさない」とアブラハムに約束し、2人の天使を町に遣わしたのだが・・・

神の使いである天使2人がソドムの町を調査した際、ロトの家では歓迎されたが、それ以外では歓迎されるどころか天使を辱めようとさえしたので、神はソドムとゴモラを滅ぼすことを決断する。
2人の天使はロト一家を救う為、ロトと妻、そして2人の娘たちの手を引いて外に連れ出し、近くの町に逃げるよう促した。
ロト一家4人が逃げてから、神は硫黄の火を降らせてソドムとゴモラの町を焼き尽くし、ソドムとゴモラの町は滅び去った。

せっかく逃げることが出来た4人だったが、神が「逃げる途中、決して後ろを振り返ってはならない」
と告げたにもかかわらず、ロトの妻はソドムでの快楽的な生活に未練を感じ、後ろを振り返ってしまったため塩の柱に変えられてしまったという・・・・・・。