アルビダ(アルヴィダ)は5世紀にスカンジナビアに登場したとされる伝説の女海賊だ。

現代ではその存在自体を疑問視する声もあり、実在の人物なのか?おとぎ話の主人公なのか?

その真偽ははっきりしていない。

charlotte_de_berry_2
アルヴィダ

伝承ではゴート族の王シーヴァルドの娘で、幼いころから周囲を魅了する美貌の持ち主で、普段から美しさを隠す為につつましく衣服で顔を隠していた。

シーヴァルト王は娘の貞操を守るために彼女に近づく男、言い寄る男を処刑にしようとするほどアルヴィダの美貌はずば抜けていた。

しかし、そんな王の妨害にもめげずアルブという青年がアルヴィダにプロポーズし、アルヴィダも彼の勇気を称え、彼のことも気に入ったようだった。

だが、何故か彼女はその直後に王女の立場を捨て海に出て、やがては海賊に身を投じる事になる。

いったい何があったのかはよくわかっていない。

幼いころから籠の鳥の如くつつましく暮らして来た閉塞感が限界に達したのか?

命がけでプロポーズしてくれ、自らも心惹かれたアルブとの結婚を身内の誰かに反対されたからなのか?

様々な伝承はあるが、公式な歴史書のような物には彼女がなぜ海に出たのか?は書かれていない。

12世紀に書かれたとされるデンマークの歴史書には、彼女が海に出る理由は書かれていないが、海に出てからの様々な活躍が描かれている。

それによると彼女に共感し彼女と共に海に出た女性は非常に多かったとされる。

ある日、首領の死を悼む海賊の一団に出くわし、その一味から新たな首領になってほしいと頼まれ、承諾し、以後彼女は海賊として多くの船を襲撃することになる。

やがて彼女は海上に見なれない数隻の船団を見つけ、いつものように襲撃したが、その船はかつてアルヴィダにプロポーズした若者アルブの船だった。

襲撃を受けたアルブは怯まず立ち向かい、アルヴィダの船に飛び乗ると襲い掛かってくる敵をなぎ倒し、とうとうアルヴィダを捕える事に成功する。

そして今度こそアルヴィダもアルブを受け入れ、陸に戻り二人は結婚したのだった。

このようにベタなハッピーエンドでいかにもと言った感じの童話風の伝承だが、スカンジナビア地方では彼女は実在したと信じられている。

そして、この伝承を信じる者も信じない者も「アルヴィダが女海賊の典型」という認識では共通であり、現代においても彼女が多くの人々を惹きつけている事だけは確かである。

<関連記事>

ビジュアルベスト3